ひとつの魂を統合させるというプロセスにおいて、ランナーとチェイサーにはそれぞれの役割があり、それぞれの課題があるとお伝えしてきました。
ランナーは恐れやエゴを手放さなくてはなりません。チェイサーは二人の関係の結果を神に明け渡すことが求められます。降伏や手放すこと、明け渡すことをどちらも英語で surrender(サレンダー)といいます。実は、二人には同じ課題が与えられていました。男性エネルギーと女性エネルギーでは、そこへ向かう方法が違うだけで、全く同じ問題を解いていたのです。
無理に手放そうとしたり神に明け渡そうと努力しても、それはsurrenderしたことにはなりません。長い時間をかけて行き着いた先にあるのがsurrenderです。その為に、ランナーは自らを癒し自尊心を取り戻すことや自分の弱さと向き合う勇気が必要になり、チェイサーには二人の関係を知ることや宇宙の法則を理解することが必要になります。それぞれがやれることの全てをやったと納得することも大切です。
完全にsurrenderするには信頼することが必要です。心からの信頼がなければ、手放すことも明け渡すことも出来ないからです。信頼するという基礎がなくては、その上に何を築いてもすぐに崩れてしまいます。信頼はしようと思って出来るものではありません。無理に信頼しようとしても恐れや不安という感情が必ず湧いてきます。信頼と恐れはコインの表と裏のように切り離すことは困難です。
ランナーは、長い時間をかけて自らを癒し、愛という太陽によって、自我が作り上げたプライドや概念を少しずつ脱ぎ捨てていくと、自分にとって一番大切なものが何であるかが見えてくるようになります。恐れの原因が彼女ではなく、自我が作り出した幻に過ぎなかったことに気付くでしょう。
チェイサーは、神や宇宙の法則を知ることで、二人の絆が決して離されることはないと知り、この世界は心が作り出している現象にすぎず、自分は宇宙の一部でしかないことを理解すると、恐れるものはひとつもないことを悟ります。神や宇宙は、魂の目的に沿った道へ必ず導いてくれると安心するようになるでしょう。
その状態になったとき、本来の魂の完全な愛の姿に近付いているはずです。魂が本来の愛の姿に近付くと、自我が作り上げた自分ではなく本当の自分を信頼することが出来るようになります。愛と信頼はセットになっているからです。愛しているから不安になるのいうのは本物ではありません。信頼に実績が必要だという概念は自我が作り出したものです。完全な愛には恐れはなく、そこには完全な信頼があるだけです。人間の愛は不完全だと言われていますが、魂の愛は完全です。
自分を信頼すること(=相手を信頼すること)、神や宇宙を信頼すること、それらが心から出来たとき、すべてに降伏するという結果に行き着きます。その結果が新たな原因となって、次の結果を引き寄せます。二人が完全にtrust&surrenderするとき、神や天使達の祝福と共に最終ステージへの扉が開かれます。
※ここで大切なことは、自分を信頼するとは、自我の作り上げた自分ではなく、魂としての宇宙の一部である自分を信頼するということです。
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